Networking サービスは、オプション 1 と 2 の 2 つのアーキテクチャーのいずれかを使ってデプロイできます。
オプション 1 は、可能な限り最も単純なアーキテクチャーをデプロイします。プロバイダー (外部) ネットワークへのインスタンスの接続のみに対応します。セルフサービス (プライベート) ネットワークやルーター、Floating IP アドレスはサポートされません。 admin や他の特権ユーザーだけがプロバイダーネットワークを管理できます。
オプション 2 は、オプション 1 にレイヤー 3 サービスを組み合わせたもので、セルフサービスネットワークへのインスタンスの接続をサポートします。 demo や他の非特権ユーザーがセルフサービスネットワークを管理し、それにはセルフサービスネットワークやプロバイダーネットワークの間の接続性を提供するルーターも含まれます。また、 Floating IP アドレスにより、セルフサービスネットワークに接続されたインスタンスへの、インターネットなどの外部ネットワークからの接続性が提供されます。
セルフサービスネットワークでは一般にはオーバーレイネットワークが使用されます。 VXLAN などのオーバーレイネットワークプロトコルは追加のヘッダーが必要で、このため、オーバーヘッドが増え、ペイロードやユーザーデータで利用可能な空間が減ります。仮想ネットワーク基盤に関する情報がないと、インスタンスが、デフォルトの Ethernet 最大転送単位 (MTU) 1500 バイトを使用して、パケットを送信しようとします。 Networking サービスは、正しい MTU 値を DHCP 経由でインスタンスに自動的に提供します。ただし、クラウドイメージによっては DHCP が使用されなかったり DHCP MTU オプションは無視されたりします。この場合には、メタデータやスクリプトを使って MTU を設定する必要があります。
注釈
オプション 2 では、プロバイダーネットワークへのインスタンスの接続もサポートされます。
以下のネットワークオプションのいずれかを選択して、サービスをオプションに応じて設定します。その後、ここに戻り、 メタデータエージェントの設定 に進んでください。
メタデータエージェント は、クレデンシャルなどの設定情報をインスタンスに提供します。
/etc/neutron/metadata_agent.ini ファイルを編集し、以下の作業をすべて行います。
[DEFAULT] セクションに、メタデータホストと共有シークレットを設定します。
[DEFAULT]
...
nova_metadata_ip = controller
metadata_proxy_shared_secret = METADATA_SECRET
METADATA_SECRET はメタデータプロキシー用に適切なシークレットで置き換えます。
/etc/nova/nova.conf ファイルを編集し、以下の作業をすべて行います。
[neutron] セクションに、アクセス用のパラメーターを設定し、メタデータプロキシーを有効にし、シークレットを設定します。
[neutron]
...
url = http://controller:9696
auth_url = http://controller:35357
auth_type = password
project_domain_name = default
user_domain_name = default
region_name = RegionOne
project_name = service
username = neutron
password = NEUTRON_PASS
service_metadata_proxy = True
metadata_proxy_shared_secret = METADATA_SECRET
NEUTRON_PASS を Identity サービスにおいて neutron ユーザー用に選択したパスワードで置き換えます。
METADATA_SECRET はメタデータプロキシ用に選択した適切なシークレットで置き換えます。
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