Mitaka バージョンのリリースノート

6.0.0

新機能

  • スタック初期化中にすべてのアウトプットが解決する前にスタックのアウトプットを参照・一覧表示するための機能が新規に追加されました。

  • 新規API /stack/outputs``/stack/outputs/output_key``が追加されました。スタックの出力の参照と一覧表示ができます。

  • 新規APIに対応するコマンド output_showoutput_list がpython-heatclientに追加されました。Heatのバージョンが1.19以上の場合、Heatクライアントはstack getのレスポンスを解析するのではなく、 output_showoutput_list を使用します。Heat APIが1.19未満の場合、これまでと同様にアウトプットはHeatクライアントで解決されます。

  • 新規リソース OS::Barbican::GenericContainer が追加されました。任意のBarbican secretを保存することができます。

  • 新規りソース OS::Barbican::RSAContainer が追加されました。RSA公開キー、非公開キー、非公開キーパスフレーズを格納できます。

  • 新規リソース OS::Barbican::CertificateContainer が追加されました。証明書に関係する秘密情報を格納することができます。

  • リソースプラグインOS::Nova::HostAggregateが追加されました。Novaの``aggregates``API拡張によって提供されているホストアグリゲートが利用できます。

  • Novaの host API拡張で提供されるhost属性を検証するためにnova.host制約が追加されました。

  • リソースプラグインOS::Neutron::QoSPolicyが追加されました。Neutronの qos API拡張で提供されているQoSポリシーが利用できます。

  • リソースプラグインOS::Neutron::QoSBandwidthLimitRuleが追加されました。Neutronの qos API拡張で提供されているNeutron QoS帯域制限ルールが利用できます。

  • リソース OS::Neutron::PortOS::Neutron::Net では任意のプロパティ qos_policy が利用できるようになりました。ポリシールールに従い、複数のサービスレベルとQoSポリシーを関連付けることができます。

  • リソースプラグインOS::Neutron::RBACPolicyが追加されました。NeutronのRBACポリシーの管理が行えます。NeutronのRBACポリシーの作成と管理によって、テナントのサブネットに対してNeutronネットワークを共有することができます。

  • 新規要素 event-sinks が追加されました。スタックから発生したイベントの送信先が指定できます。現在は zaqar-queue 要素に対応します。

  • HOTテンプレートに新規フィールドとしてboolean値の "immutable" が追加されました。本フィールドによって、テンプレート作成者はテンプレートパラメタが不変であることを記すことができます。例えば、アプリケーションに対して破壊的な影響のあるパラメタの更新を防ぐのに利用できます。Trueを指定すると対象パラメタがスタック更新時に変更されているとHeatエンジンから拒否されます。本フィールドが省略されている場合、これまでのテンプレートの動作に従いFalseの値を取ります。

  • 新規リソース OS::Keystone::Region が追加されました。Keystoneのリージョンのライフサイクル管理に活用できます。

  • 新規リソース OS::Neutron:AddressScope が追加されました。Neutronのアドレススコープのライフサイクル管理に活用できます。Neutronの address-scope API拡張が実装されている場合、本リソースは利用できます。本リソースは複数のサブネットプールと関連付けることができます(1対Nの関係)。アドレススコープに含まれるサブネットプールは重複していない必要があります。

  • Neutron Load Balancerバージョン2向けに新たなリソースが追加されました。新規に追加されたリソースはバージョン2に固有であり、バージョン1と互換性はなく、既存のバージョン1リソースと混在することはできません。

  • 新規リソース OS::Neutron::LBaaS::LoadBalancer が追加されました。通信をサーバへ分散させるLoad Balancerの作成と管理が行えます。

  • 新規リソース OS::Neutron::LBaaS::Listener が追加されました。Load Balancerのエンドポイントとなるリスナーの作成と管理が行えます。

  • 新規リソース``OS::Neutron::LBaaS::Pool``が追加されました。複数のノードの集合を表すプールの作成と管理が行えます。プールではノードが配置されるサブネット、分散アルゴリズム、ノードそのものを定義します。

  • 新規リソース OS::Neutron::LBaaS::PoolMember が追加されました。1つのバックエンドノードを表すプールメンバーの作成と管理が行えます。

  • 新規リソース OS::Neutron::LBaaS::HealthMonitor が追加されました。負荷分散対象のサーバの状態監視を行うヘルスモニターの作成や管理ができます。

  • 名前、ステータス、種別、アクション、ID、physcial_resource_idを条件に指定してスタックを検索することができます。REST API、CLIに実装済です。詳細については、Orchestration APIドキュメントとHeat CLIユーザーガイドを参照ください。

  • スタック更新において、更新またはリソースの置換を制限する機能が追加されました。テンプレート作成者は環境ファイルの resource_registryresources 節に restricted_actions を設定することで更新や置換を制限できます。

  • 新規リソース OS::Senlin::Cluster が追加されました。Senlinでクラスタを作成することができます。クラスタは同質のノードの集合です。

  • 新規りソース OS::Senlin::Node が追加されました。ノードは他のOpenStackサービスで公開されている物理的資産を表します。

  • 新規リソース OS::Senlin::Receiver が追加されました。Senlinでレシーバーを作成することができます。レシーバーはエンジンに外部のイベントやアラームを関連付けるために利用できます。

  • 新規リソース OS::Senlin::Profile が追加されました。Senlinでプロフィールを作成することができます。プロフィールはノード作成に使用するモジュールであり、ノードの定義を表します。

  • 新規リソース OS::Senlin::Policy が追加されました。Senlinに対するポリシーを作成することができます。ポリシーはクラスタに対してアクションが実行された際に検証や実行(または両方)されるルールの集合体です。

  • OS::Nova::Serverでは、新規プロパティuser_data_update_policyが追加されました。指定可能な値は 'REPLACE' (デフォルト) または 'IGNORE' です。スタック更新user_dataの更新

  • Multiple environment files may be passed to the server in the files dictionary along with an ordered list of the environment file names. The server will generate the stack's environment from the provided files rather than requiring the client to merge the environments together. This is optional; the existing interface to pass in the already resolved environment is still present.

  • 新規リソース OS::Neutron:SubnetPool が追加されました。Neutronのサブネットプールのライフサイクル管理に活用できます。Neutronの subnet_allocation API拡張が実装されている場合、本リソースが利用できます。

  • リソース OS::neutron::Subnet では任意のプロパティ subnetpool が利用できるようになりました。指定されたサブネットプールの情報によるサブネットのCIDR割り当てが自動化されます。

  • 特定のエラーコードを無視するようにテンプレート検証が改善されました。Heatはテンプレートに存在しないOpenStackサービスが指定されている場合、不正なテンプレートとしてエラーとなります。本改善のユースケースとしては、ユーザーが運用環境の仕様を気にせずにテンプレートを作成したい場合など、このようなエラーを回避したいことが考えられます。テンプレートの検証の詳細については、APIドキュメントを参照ください。

アップグレード時の注意

  • アップグレードをする際に、ユーザーを作成するリソースが含まれる(例えばOS::Nova::Server, OS::Heat::SoftwareDeployment, OS::Heat::WaitConditionHandleなど)Icehouse以前のスタックが存在している場合、レガシーフォールバックコードパスが削除されたため、スタックで作成したユーザーはスタック削除で取り除けない可能性があります。その場合、手動でユーザーを削除する必要があります。